海野 螢

思春期の終り

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定価 : ¥ 1,000
販売元 : 富士美出版
発売日 : 2006-10-25
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 1,000
相変わらずエロくないけど洗練された不思議味が心地よい。

★4の上。
 成コミとしては3冊目、成人マークなしも合わせればデビュー以来5冊目の著者の単行本。
 個人的には『風の十二方位』の方が好きだけど、短編集としては一番出来がいいと思う。
 取り壊される映画館。一人だけの観客の少年とスクリーンに映っている少女の無声劇『パーフォレーション』。
 中止になったはずの夏祭りの夜。浴衣の少女と少年の夢想奇譚『おわらないなつまつり』。
 幼少のころ川で溺れた悪夢から泳ぎだけは苦手な転校生の少年。彼がプールで出遭った少女は…『泡沫(うたかた)』。
 性行為を強要する兄。思いがけず告白された感じのイイ同級生。揺れ動く思春期のグルグルと口内炎の痛みを交差させた『口内炎が痛イ』。
 遊泳禁止の砂浜で出逢った少女との行為。事後「くらげってどうしてひとをさすかしってる?」の彼女の自答は…『海月の骨無し』。
 トラックにはねられた少年の処に可愛い死に神が現れて…『死神のおしごと』。
 ついてない最悪の一日をすごした青年のもとに現れた魔法使いの少女が残してくれたものは…『シは幸せのシ』。
 幼なじみの悟史がペットを飼った。でも千代子にはどうしても女の子にしか見えなくて…『ペットは家族の一員です』。
 ほか、全11編の短編集。
 ほとんどの作品が幻想オチするのにたいして『死神のおしごと』だけが逆オチしてて新鮮だった。
 ファンタジー色が強すぎてエッチシーンがエロくないけど、アンニュイな雰囲気はとてもステキ。エロ本としてだけの購入なら差し控えた方がいいかもだけど、エロネタに基づくファンタジーな世界観こそ作者が描きたいものなんだろうし、わたしとしては応援し続けていきたい。

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