A・浪漫・我慢

くわがた

くわがた 人気ランキング :
定価 : ¥ 1,000
販売元 : 松文館
発売日 : 2004-06-29
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 1,000
このまま未完に終わって欲しくない秀逸な人間ドラマ。未完ゆえお薦めはしにくいけど、待ち続けることが可能な方へ。

 ★4の上。
 甘詰留太の名も併せもつ著者の5冊目。
 さて表題作にもなっている『くわがた』であるが、この本には10話までが収められているだけで掲載紙の休刊もあり未完で終わっている。そのためこのシリアスな物語が何処へ向かってゆくのかまるでわからない。少なくともこの一冊から読み取れる東京から来た主人公である少女は、一見、自由奔放に漂う小悪魔的な蝶のようだが、実は大人社会の虫籠の中でグルグル回っている『くわがた』のようにも見える。実際ここで語られるのは少女の想いばかりではなく、少女を媒体としたところから発生する人間関係のドラマだったり、人生を呪う病弱な弟や田舎の純朴な少年の想いだったりするのだが、多くの人物の想いが交錯した形でドラマを形成しているだけに、ブツ切れになったラストがもどかしい。これで終わりと言われれば納得するしかないけど。少なくとも個人的には続編希望だ。
 ほか、『逃避行』『墓参り』のシリアス系の短編2編も収録。
 カバー内のオマケには「5年以内には…」と言う記述もあるけど…。
 エロも物語も素晴らしい作品だけど、未完のまま終わる可能性すらある作品ゆえお薦めしにくいのも事実。それでも著者のテイストが一番強烈に表れた作品なのでディープなファンの方は是非読んでみてくださいませ。

このサイトはAmazon.co.jpのウェブサービスによって実現されています。